まず前文として、永続的な国際平和の実現は、国連憲章及び日本国憲法に明記された、全人類の変わらぬ熱望である。
世界は今なお、ウクライナや中東における戦争を含む武力闘争、テロリズム、人道危機、パンデミック、気象変動、そして格差の拡大など、数多くの惨禍に見舞われており、これらの危機は、国際協力と実効的なグローバル・ガバナンスの強化が喫緊の課題であることを浮き彫りにしている。
国連創設80周年は、国連のこれまでの成果を振り返り、その課題を認識し、その創設の理念への我々の決意を新たにするための重要な機会である。
本院は、過去80年間にわたり、国際連合が国際の平和と安全の維持、持続可能な開発の促進、人権の推進に払ってきた多大な努力を認めるとともに、2024年9月の「未来サミット」 において「未来のための協定」が採択されたことは、国連加盟国が引き続き連携していく決意を示したものであることを高く評価する。
日本は、世界で唯一の戦争被爆国として、核兵器の廃絶とあらゆる形態の武力紛争の防止を通じて、全人類が共存できる持続可能な未来を築くために最大限の努力を払うという、特別な道義的責任を有する。
日本国憲法は恒久平和の理念を受け入れ、日本国民は平和と安全保障の達成に重要な役割を果たすたゆまぬ努力をしてきた。
民主的なグローバル・ガバナンスと法の支配の原則に基づく世界連邦の樹立は、全人類の永続的な平和と安全を確保するための長期的な目標であることを認識する。
よって、本院は、ここに以下のとおり決議する。
- 日本が、国連憲章の目的と原則、ならびに国際紛争の平和的解決への揺るぎない決意を再確認する。
- ウクライナ、中東、その他世界各地で続く武力紛争に対し深い懸念を表明し、即時停戦と、対話と外交への新たなコミットメントを求める。
- 日本国政府に対し、以下を要請する。
(a) 「未来サミット」で採択された「未来のための協定」の完全な実施、特に持 続可能な開発、平和と安全、グローバル・ガバナンス改革の分野における実 施を積極的に推進すること。
(b) 国連総会その他の国際フォーラムにおいて、核軍縮及び核不拡散を一貫して提唱する主導的役割を果たし、核兵器使用の人道的結末に関する認 識を高めるため、その比類なき歴史的経験を引き続き活用すること。
(c) 紛争予防と紛争の根本原因への対処に焦点を当て、財政的貢献、人員 派遣、能力構築支援を含む、国際的な平和維持活動および平和構築活動 への貢献を強化すること。
(d) 21世紀の現実を反映した、より実効的、透明性、かつ説明責任を果たせる安全保障理事会とするため、理事議席の拡大を含む包括的な改革、およびその作業方法の改善を提唱する、そして、日本政府は安保理改革のため、志を同じくするさまざまなグループとの共通の基盤を見出すべく、積極 的に主導的役割を果たすこと。
(e) 日本の国際協力の指導原則として「人間の安全保障」の概念を推進し、 生命、生活、尊厳に対する脅威に直面する個人とコミュニティの保護と能力 強化に焦点を当てること。
(f) 平和と安全の追求において、国内および国際的に市民社会組織との連 携を強化し、紛争予防、平和構築、人道支援における市民社会の重要な役 割を認識すること。
(g) 民主的なグローバル・ガバナンス、法の支配、人権の尊重の原則に基づ く世界連邦という長期的な目標に向けた道筋を、それに伴う複雑な課題を認識しつつ、模索すること。
- 国際社会のすべてのメンバーに対し、多国間主義へのコミットメントを新たにし、人 類が直面する喫緊の地球規模課題に協力して取り組むよう求める。
- 世界連邦国会委員会(WFPC)のグローバル・ガバナンス推進活動の重要性を再認識し、実効的なグローバル・ガバナンスの強化に向けた努力を促進することを決議すると言うことである。
長谷川祐弘座長は、出席された議員方々が、この素案に関して自由に意見交換をしていただきたいと延べた。そして、これは素案であるので、これをいかに良くしていくか、そしてできれば額賀議長の下で衆議院が採択すれば、チクヴァイゼ博士も述べているように、今この時代において日本が、このように国連 の重要性を再認識することによって、国際社会で主導的な立場を果たせると確信していると述べた。
世界連邦日本国会委員会総会の全体について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。