ACUNS年次総会が国連大学で開催されるにあたり、私が理事を務める京都芸術大学がセッションの運営に携わる機会を得たことは、誠に光栄である。また、年次総会後に皆様を京都にお迎えすること、心から歓迎の意を表する。
AIと気候変動の課題は、人類にとっての二大リスク要因であると認識している。また、安全保障環境が大きく変化し、さらに国連の力学も著しく変容する中、国連の機能が適切に果たされているか否かが議論の俎上に上がっている。
ACUNSにおいては次代における国連の機能について、これまでの経験を礎とし具体的な施策を提案し、各国がそれを支援する枠組みを構築することを目指している。しかしながら、現在のP5の情勢下では、事態の具体的進展は困難を極めている。そこで、AIと気候変動という二つの喫緊の課題に対峙するため、いかにして知識を結集し活用するかについて、具体的かつ建設的な議論を展開し、その成果を世界に向けて発信することを企図している。